
こちらは三代 歌川豊国・歌川広重「双筆五十三次 藤枝 セト川 歩行渡」です。
双筆五十三次は広重と三代豊国の合作で、広重が画面上部の「コマ絵(窓枠のような小さな枠)」に各宿駅の風景を描き、人物を三代豊国が描いた大判錦絵 全55図の連作です。
セト川とは、藤枝宿から少し西に行ったところにある瀬戸川のこと。江戸時代に勝草橋周辺は東海道の渡河地点でしたが、瀬戸川には橋が架けられず川越しが行われました。この川は水量が少ない川で、一年の内半分以上は水が無く旅人は徒歩で通行することも出来るものの、水が流れている時期は、場合によって旅人は川越人足の手を借りなければなりませんでした。瀬戸川の川越しは「瀬戸川の徒渡り(せとがわのかちわたり)」といわれ知られていました。理由は越すに越されぬ大井川に比べて、瀬戸川は川幅も狭く水深も浅いので、徒歩で渡河することが多かったためです。瀬戸川に面した両岸には川越し人足十五人が常置されており、参勤交代などの大通行の時には川越し人足のほか、付近の村々から助郷人足を動員して川越しに当たったと言われています。
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