
三代 歌川豊国(歌川国貞)による浮世絵「東海道五十三次之内 御油 山本勘助(ごゆ やまもとかんすけ)」です。
「役者見立東海道」と呼ばれるシリーズ作品の一つで、手前に役者絵、背景に演目や登場人物に関係する宿場の風景(この場合は御油宿)が配されており、歌舞伎役者が演じる「山本勘助」を演じている様子が描かれています。
描かれている歌舞伎の演目は、「本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)」という明和3年(1766年)に人形浄瑠璃として大坂竹本座で初演された時代物(歴史劇)の大作で、戦国時代の甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信の長きにわたる対立の物語です。
浮世絵は「筍掘り」の場面で、山本勘助が足利家(源氏)ゆかりの白旗を見つけた瞬間が描かれており、勘助の着物の柄には、武田家の家紋である武田菱がデザインされており、これが彼の真の素性を示唆している重要なシーンです。
さらに、この歌舞伎は中国の親孝行物語で、孟宗竹(もうそうちく)の語源となった「孟宗」の説話が元になっていることが、背後の旗差しが竹で描かれていることで示唆しています。
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