
こちらは、鳥居清貞の浮世絵「歌舞伎十八番 外郎売(ういろううり)」です。
九代目 市川団十郎「歌舞伎十八番」は、明治28年(1895年)発行の錦絵シリーズで鳥居忠清と、その父である鳥居清貞との合作です。
歌舞伎十八番とは、初代~4代までが得意とした十八の歌舞伎演目のことです。
本図に描かれているのは歌舞伎演目『外郎売』に登場する九世 市川團十郎が演じる「外郎売」です。
「外郎(ういろう)」と聞くと、蒸し菓子の「ういろう」を想像する方も多いと思いますが、こちらの歌舞伎の外郎は中国から渡ってきて小田原で売り出された「透頂香(とうちんこう)」という薬の事です。のどに効き、頭がすっきりして、口の動きがよくなる薬と言われています。その薬を売り歩く商人が、外郎売です。この中国伝来の妙薬の由来や効能を、すらすらとよどみなく述べ立てる雄弁術を聞かせるのが眼目の役と演技。すらすらしゃべり立てる早口言葉の連発の外郎売の口上は、現在では、俳優・タレント、アナウンサーの養成所などで発声練習の教材として使われています。
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