
明治から昭和初期にかけて活躍した日本画家、小川芋銭(おがわ うせん、1868-1938年)による、月下蝙蝠図(げっかこうもりず)の扇面の掛け軸をお譲りいただきました。芋銭は、河童や妖怪などをユーモア交えて描くことを得意としました。なかでも河童の絵は特に有名で、「河童の芋銭」の異名で広く知られていますが、その一方で仏教的思想や自然の静寂を感じさせる、奥深い水墨画も数多く残しています
こちらは夜空に浮かぶ三日月と、その周りを舞う3羽の蝙蝠が、芋銭らしい独特でのびのびとした筆致で描かれています。東洋の伝統において、蝙蝠は「福を呼ぶ」縁起の良い吉祥のシンボルです。夜の家並みや蝙蝠という題材ながら不気味さはなく、芋銭ならではの丸みのある描写から、生き物への温かい眼差しと優しさがじんわりと伝わってくる作品です。
古美術永澤では、このような名品を次代へと引き継ぐお手伝いをしております。お手元に眠っている掛け軸や絵画、大切にされてきたコレクションの整理をご検討の際は、ぜひ私どもにご相談ください。
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