
明治から昭和初期にかけて活躍した南画家、杉渓六橋(すぎたに ろっきょう、1865-1944)による青緑渓山春靄図(せいりょく けいざんしゅんあいず)の掛け軸をお譲りいただきました。六橋は貴族院議員を務めた政治家としても知られています。政治の舞台で活躍する一方、書や日本画を学び、当時の華族(旧貴族階級)の中でもトップクラスの教養人・芸術家として名を馳せました。
こちらは青や緑の美しい色彩で、春の霞や靄(もや)が立ち込める渓谷や山々に、庵とそこで静かに暮らす人物が描かれています。世俗の権力や騒がしさから離れ、大自然の中で芸術を愛して生きる隠遁生活への憧れを感じさせる作品です。また六橋は画家としてだけでなく、書家としても非常に高い評価を受けていました。画面右上にある流麗な漢詩の書き込みと、鮮やかな青緑の山水が見事に調和しているのが大きな見どころです。
古美術永澤では、このような名品を次代へと引き継ぐお手伝いをしております。お手元に眠っている掛け軸や絵画、大切にされてきたコレクションの整理をご検討の際は、ぜひ私どもにご相談ください。
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