
中国・明代末期の代表的な書家・画家であり、政治家としても知られる張瑞図(ちょう ずいと、1570年 – 1640年以降)による、荷塘秋色図(かとう しゅうしょくず)の掛け軸をお譲りいただきました。瑞図は元代の黄公望(こう こうぼう)に学んだ山水画で広く知られていますが、花鳥画や植物画にも優れた作品を残しています。
画面右上には秋の美しい蓮池の情景を表す本作の画題、「荷塘秋色」が記されています。その下に添えられた「果亭山人(かていさんじん)」は、瑞図が用いた代表的な雅号(別号)の一つです。上部に描かれたの大きな蓮の花は、薄墨と濃墨を巧みに使い分けることで、広がりを持たせた形が印象的に表現されています。さらに画面下部には、苔や小さな草などを墨の点でポツポツと描き入れる「点苔(てんたい)法」が用いられており、画面全体にリズミカルな躍動感を与えています。白黒の素朴な世界でありながらも、形式に捉われない大胆な構図が観る者の心に深く残る魅力的な一幅です。
古美術永澤では、このような名品を次代へと引き継ぐお手伝いをしております。お手元に眠っている掛け軸や絵画、大切にされてきたコレクションの整理をご検討の際は、ぜひ私どもにご相談ください。
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